今日もまた先制した。早い時間の前半6分。左サイドでボールを受けた安西はそのまま前へ運び、左足でゴール前中央へのクロス。これをゴール前で半身をひねりながら滞空時間の長いジャンプでガツンと頭を右に振った垣田のシュートはニアサイドのゴールポスト脇に突き刺さった。ビューティフルゴールだ。
苦しんだ末でのゴールでもなく、連勝がまだまだ続くという狼煙のゴールであるのであれば、まだまだそんなに歓喜を爆発させる必要もない。選手もサポーターもそんな感じで、勝利へ続く道のほんの序章としてこのゴールを捉えた。少なくても俺はそうだった。
しかし・・・それから約20分。鹿島ゴール前で一人で倒れた白いユニを目ざとく見つけた審判がおもむろに笛を吹いたのだ。ディエゴ・オリベイラ。ブラジル仕込みのマリーシアの使い手とはいえ、あんなバレバレのシミュレーションは少し気恥ずかしかったろう。
それでも審判は笛を鳴らした。やってみるもんだと心の中でペロリと舌を出しながら憎たらしいほどに落ち着いて早川が跳んだ方向と反対側にボールを転がした。これで1-1。6試合連続の完封劇は無くなり、得点のされ方が微妙であればどうしてもわだかまりが残ってしまう。
次の同じようなシーンで倒れた白いユニのシミュレーションに赤いユニのほぼ全員が審判に詰め寄ったのもむべなるかな、というところか。前節でちょっとのお尻の接触で大げさな転倒をしてゴールを取り消されたシーンも脳裏を横切る。
30年前のJリーグであれば、まだしも。もう30年経ってもいまだにこのようなシミュレーションがまかり通るJリーグの審判。VARで見ても、明らかな誤審でなければ押されてから1歩くらい歩いてからの転倒でもひっくりかえせないというところか。
お互いに勝ちに行くということで次々と選手を投入するが、1-1のまま後半45分のホイッスルが鳴った。ほとんどチャンスらしいチャンスを作らせなかっただけに悔しい思いだけが残った。
でも・・・こんなことでいじけている訳にはいかない。上位陣と戦うこれからこそが本番だ。ここは歯を食いしばって次に向かおう。がんばれ! アントラーッズ!!