ゲームを作り、得点もする。そんなユウマが抜けたら全員が力を合わせ、ベクトルを一致させて神戸を圧倒する。そんな自分勝手な夢を描いたが、その夢が維持している時間はそれほど長くはなかった。
開始早々の8分。名古の蹴ったCKがチャブリッチの頭をめがけてやや速めの弧を描きチャヴリッチが右サイドのネットを揺らした時は、なんだか正夢かもと思ったものでした。
続いて前線に飛び出した名古に渡ったパスを名古がマイナスに折り返し、チャブリッチがパチンと当てて流し込んだシュート。惜しくもゴールポスト脇に外れたが「いいかも?」と思わせた瞬間でもありました。
しかし・・・それから数分。左サイドに大きく蹴られたサイドチェンジを武藤が先にトラップし、そのまま運んでゴールしてしまった。僅かにオフサイトではないかと期待したが、安西が残っていた。安西は武藤への対応も含めどうも疲労が抜けていないんじゃないかと思わせるシーンが何度かあった。
安西へパスを回しても多くはそのままCBへ戻り、攻撃の起点にならず、たまにチャレンジしてもボールを失う。そんな印象なのだ。
安西と関川という左の守備が毎回なんらかの失点に絡む。逆転弾はその関川の中央でのクリアが腿に当たり、目の前へいたマテウスへの絶好のパスになってしまうし、マテウスが蹴ったボールに首をすくめてしまった。
得点の可能性がチャヴリッチに絞られるなかで、何度かいいパスが入り、惜しいシュートが上述も含め合計3度あった。ひとつでも入っていれば局面も変わっただろう。
終盤にはそのチャヴリッチに代わり、垣田が入ったし、土居も入ったがチャンスらしいチャンスは生まれず、苦い敗戦になってしまった。土居はこのまま落ちていくのだろうか。
後半の早い時間で入ったガクが濃野への一発のロングパスでチャンスを作っていたが、2016年のR.マドリードとの対戦で見せたガクとショーマの阿吽の呼吸をもう一度ピッチの中で見たいと思うオレは過去に夢を追う埋もれた老人なのだろうか。
それにしても結果は厳しい。町田がG大阪を下し、更に勝ち点を離された。落ちていくか、食らいついていくか。正念場が始まる。