今日は会心のゲームとは云えなかったと思うが、FKの一発を守り切っての勝利はある意味「鹿島らしい」ということかも知れない。
前半は相手の出足の速さに押し込まれた感じであり、チャンスらしいチャンスもなく守勢の展開だったが、前半43分に樋口が左45度くらいのミドルレンジからこれ以上ないというキックを決めた。キックの精度を解説者などにたびたび賞賛される樋口だが、我が鹿島アントラーズでその技術を見せつけたという記憶はない。
他チームがFKでゴールを重ねるのに比べ、我がチームのなんと少ないことか・・・いつもそんな風に思っていたが、今日はゴール左上のバーの下をこすりながら地面にたたきつけるというどんなGKも取れない文句なしのゴールを見せた。
後半の初めのころは選手交代も奏功し、押し込み始めたが終盤にはたびたび攻守が交代する状況だったと思う。そういう中で得た相手ハンドのPK。PKであまり失敗の記憶のないユウマであれば、なんとなく安心して見ていたが、しっかり読まれている上にコースが甘めでPKやり直しも含め2度も止められてしまったのは今後に生かして欲しい。
終盤にはゲンが入って守備を固めたが、ゲンが入ると一番変化するのはユウマの表情のような気がする。それまで一人で背負っている感の肩の荷が半分降りるのではないか。オレにはそう思われる。
終盤のゲームの締めに見せたユウマの前線での守備やボール奪取。時折見せるなごやかな表情。そしてゲーム終了後にゲンと称えあう姿を見るとゲンの存在もまた大きいと思ってしまうのだ。
最後に得点の匂いをかがせてくれたシーンを。ユウマが右サイドで抜け出して相手を交わして余裕を持ってあげたゴール前へのボール。飛び込んだピトゥカはワンタッチでボールを待ち受ける荒木の前に落とし、シュート。あれが決まれば3人のコラボによるオシャレなゴールだったのに・・・残念。荒木が再び、輝いてくれるのを待つばかりだ。