鹿島土手クラブ

J開始以来、鹿島アントラーズの土手で練習を見守るおっちゃんの何でもありのブログ

1.1 天皇杯決勝 鹿島0-2神戸

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力強く書かれる「鹿島」の文字  新進の書道家(青柳美扇氏)によるパフォーマンス


満員の真新しい国立競技場。神戸を圧倒する鹿島のサポーターの声。数々のビッグタイトルを獲得してきた我が鹿島アントラーズにとってこれほど整えられた舞台であれば、当然落とすことはない・・・試合前にはそんな期待も心のどこかにあった。

 

しかし、試合が始まって間もなく、それは単なる希望的観測であり目の前にいるアントラーズはリーグ終盤に見せただらしないアントラーズと変わらなかった。それでもそんな雰囲気を気にしないセルジーニョやレオシルバが起死回生の一発を放つ可能性に一縷の望みをかけていたが不発に終わった。

 

失点には全てワンが直接に絡んだ。ワンは鹿島に移籍してきた当初、ポカの多い選手だった。1対1で飛び込んで交わされて痛い失点を浴びることも何度かあった。そのワンがレギュラー陣のケガや移籍という環境の変化の中で使われ続け、いつしか頼れる大黒柱になっていった。

 

夏場の連戦の中でも出場を続け「鉄人」かとも思える働きを続けていたが、将棋倒しのようにケガ人続出の中の一員になった。これはレオシルバもセルジもケントもシラも主力全員が同時期にケガした事を考えるとマネジメントの力不足とも云えるものだろう。

 

そのワンがJリーグ終盤から戦列に復帰して来たが、そのパフォーマンスはケガ前のそれとは雲泥の差であり、見る影もなかった。それは恰も移籍した来た当時の彼に戻った姿であり、鹿島の中で身に付けたものが皆はげ落ちた姿のように見えたものだった。それでも指揮官は使い続けることでパフォーマンスが上がることを期待したのか、大事な決勝もワンを使った。大一番で闘志を剥き出しに出来るチョン・スンヒョンというファイターをベンチの外に置いて。

 

この大一番で彼は何度「どこへ蹴ってんダー」というキックを蹴っただろうか。ブエノとのコンビの関係もあるだろうが、何度ゴール前をぽっかり空けただろうか。相手が吹かしてくれて助かったが完全ガラ空きのゴール前でフリーで打たせる場面が前半の早い時間でも2度あった。

 

そしてスンテがパンチしたボールが体に当たるオウンゴールと、有り得ないミスとも云えるゴール前でのクリアの空振りが結果的には後ろにいた相手へのアシストとなる失点があった。

 

準決勝で神戸、鹿島以外に清水、長崎が残っていてこけら落としの大一番に相応しい組み合わせとして神戸、鹿島が残ることを期待し、その通りになった。しかし、鹿島はこの大一番に相応しい試合が出来なかった。

 

2020年元旦。日本中のサッカーファンが注目する真新しい国立競技場のこけら落としともなる天皇杯勝戦。そこで数々の栄光を重ねてきた筈の鹿島が目をそむけたくなる情けない姿を披露した。負けても仕方がない。その内容がサッカーファンならず全国の人々の印象に少しでも残るものであれば・・・。

 

でも、ぐうの音も出ない不甲斐ない敗戦。もう慣れてしまった感のあるこの虚無感。セレモニーなど見る気にもなれずに席を立った多くの鹿島サポの中にオレもいた。

 

せめてもの慰めは、天皇杯を優勝すれば大岩監督の留任を希望するサポも出て、分断の気持ちになる懸念もあったが、これで何の迷いもなく大岩更迭に同意できることだ。大岩はリーダーとしての資質は持っている方だと思う。でも、勝負に対する勝ち方というか勝つために選手個々とどう向き合うかも含め大事なところでのマネジメントに難があったのかも知れない。

 

2017年Jリーグから、目の前に優勝がありながら逃し続けた国内タイトル。いつもベスト4付近には名を連ね、セルジオ越後氏をして最も力が安定しているのは鹿島と言わしめていながら、肝心の最後の詰めが出来なかった大岩。何かをきっかけにその足りないものを掴めば、更に大きく成長する可能性はあると思う。

 

サヨナラ、大岩。がんばれ、大岩。

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「頂上決戦」・・・久々にワクワク感を感じたものだが

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神戸の鋭い鉈に見えたポドルスキー 早く、意表を突くパスやシュートが印象的

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チャンスはセットプレーだけ・・・の前半

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2020年元旦 イニエスタと新国立で戦っていた・・・

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ポドルスキーとぶつかり合うブエノ

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この日はこんなシーンさえも相手のゴールキックという判定を受けた

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新国立競技場から見る夕暮れの富士・・・千年なにも変わらない

終わり

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