鹿島土手クラブ

J開始以来、鹿島アントラーズの土手で練習を見守るおっちゃんの何でもありのブログ

7.15 全英テニス(ウィンブルドン)が終わった

毎日、昼夜逆転に近い生活を余儀なくされたウィンブルドンが終わった。

女子はハレプがかつての女王セレーナ・ウィリアウズを破って優勝し、男子はジョコビッチフェデラーを4時間57分の激闘の末に退けた。

 

フェデラージョコビッチも何年か周期にケガなどで不調に陥り低迷する。今回優勝したジョコビッチでさえ、2年ほど前には辛酸を舐めていた。フェデラーはもう少し以前だっただろうか。

 

その二人が万全と思える状態で決勝で相まみえた。フェデラーは37歳(8月で38歳)という年齢からとうにピークを過ぎたようにも思われるが、今回のフェデラーの躍進はすさまじく、準々決勝で錦織を粉砕した試合以上に準決勝のナダル戦でのパフォーマンスに驚かされた。

 

獣のような雄叫びを挙げて攻めまくるナダル。それへの反撃が「あのボールをあのタイミングであそこへ返せるのか!?」というような鋭い弾道でコーナーを突いていた。ナダルが不調だった訳ではない。ナダルもまた素晴らしいパフォーマンスを見せたが、残念ながらローンコート(芝生)ではボールが滑ってくるため、フラットやスライスを得意とする選手に有利に働くのだ。全仏のクレーコートで12回目の優勝を飾ったばかりのナダルだったが、より芝を得意とするフェデラーの前に屈した。

 

決勝のジョコビッチ(32歳)対フェデラーでは敗れたフェデラーの方が総ポイント数が高かった。それだけ、勝つ時はきっちり勝っていたのだ。スコアの確認をしよう。フェデラーから見て6-7(負け)、6-1(勝ち)、6-7(負け)、6-4(勝ち)、12-13(負け)だ。

 

つまり、勝つ時は相手をブレーク(相手のサーブ試合を破る)して勝っているが、負ける時は「タイブレーク」で負けているのだ。テニスの勝負は1セットを6ゲーム先取で争うが、サーブをした方が有利なため2ゲーム差が付かないとそのセットの勝利とはならない。しかし、それでは力が拮抗するといつまで経っても2ゲーム差が付かずゲームが終わらないので導入されたのが「タイブレーク」だ。

 

ゲーム数が6-6になった時点でタイブレークとし、7ポイントを先取したものが勝ちになる。つまり、このタイブレークで勝った者がそのセットを取ることになる。フェデラーの負けが6-7、6-7とあるのはこのタイブレークで負けたことを意味する。

 

昨年までのウィンブルドンではセット数2-2となった場合、最後の5セット目はタイブレーク無しで2ゲーム差を付けるまで戦い続けた。しかし、その為に何時間も勝負が着かず、選手は疲労との闘いになった。その反省で今年からルールが変わった。5セット目は12ゲームまで2ゲーム差先取とし、そこでも決着つかず12-12なった時は、そこでタイブレークを行うというルールだ。

 

今朝の決勝にまさしくそのルールが適合された。最終5セット目、勝負はつかず12-12のタイブレーク。そこでも勝利したのはジョコビッチ。3セット勝利の全てをタイブレークで勝利したのだった。

 

この事は何を意味するか。1ポイント、1ポイントが重要になるタイブレークで超人的な集中力を発揮し、ミスを無くし、的確に攻め続けたことを意味する。最後に勝利するのはメンタルと集中力。それを見せつけた試合だったのだ。

 

勿論、フェデラーにそれが足りないという事ではない。フェデラーもまた並々ならぬメンタルと集中力を持つ選手だが、今朝はジョコビッチに及ばなかったということだろう。試合後の挨拶でも両者は冷静だった。

 

フェデラーは37歳でここまで戦えることの脅威をインタビュアーに言われ「同年代の人間に少しでも勇気を与えられたらうれしい」とほほ笑んだ。見守る妻や子供達も最後は微笑みを見せていた。「今から、良き夫、良きパパに戻るヨ」そんな言葉がフェデラーから添えられていた。

 

翻って錦織圭・・・29歳の若さだがフルセット(5セット)を闘うと疲労こんばいの体になる。技術面、メンタル面の他 この二人に学ぶことは多いようだ(って、他人事だから言えるんだけどね)。

 

 

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